由緒正しきエロティック

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某嵐のサクライくんと私

【2012年9月1日に書いたブログを再編集の上、再掲しています。】

 

先日まで、私は某嵐の櫻井君とメールをしていました。


といってもやりとりはしておらず、私のメアドに櫻井君が一方的に送ってくる形です。櫻井君が果たして何処から私のメールアドレスを手に入れたのかは不明ですし、信じられない話かもしれませんが、本当の話です。

 

櫻井君は、一通目から大きな爆弾を落としていきました。

 

「俺、ジ※ニーズ辞めようと思う」(※一部伏字)

 

衝撃です。
衝撃以外のなにものでもありません。


きっとどの芸能リポーターすらも掴んでない情報に違いない。
この見ず知らずの大阪の隅でひっそり生きている私に相談するくらいですから、櫻井君の苦悩はよっぽどのものだったでしょう。一日に一通か二通メールを送ってくるようになりました。苦悩する彼の姿をメール越しに感じながらも、無力な私はうまく返信できない歯がゆい日々を過ごしました。

 

お悩みメール貰い始めて2日後、またもや衝撃が走りました。

 

「俺、社長に『辞める』って言ってくる」

 

なんということでしょう。
人気絶頂の某嵐のメンバー櫻井君が辞めるだなんて。
私は今、一人の芸能人の歴史が動く瞬間に立ち会っている。
スマートフォンが汗で滑ります。

 

この頃になると櫻井君は私が自身を認識しているのか疑うようになっていました。私が返信を怠っていた所為です。
元々櫻井君は「俺、AのSなんだけど」と直接名乗ってきていたわけではありませんでした。

ただ、表示される名前も『翔★』だったこと、アイドルであること。そして度々本文に出てくる社長の喋り方がどう考えても「あの人」だったので、私が勝手に判断していたのです。
さすがに二日間メールを送りつづけ、仮にも彼はスーパースターですから、私が無反応だったのがちょっと気になったのかもしれません。

はじめにぼかして送ってきたのは櫻井君の方なのですが、「俺、あのグループのSだよ、知ってるよね?」等送ってくるようになりました。

 


さて、暫くして、続報が届きました。櫻井君が、辞める意を社長に打ち明けたと。
さすがの社長も櫻井君の思いに戸惑ったらしく、

 

「You…10分時間あげるから…もう一度考えてみなさい」

 

と言われたようです。頭冷やせよちょっと、と大人の対応です。まあ当然と言わざる得ないでしょう。

 

「俺の人生はこれで決まる…こんなに切実な願いなのに、聞いてくれないなんて酷いよ…(涙)」

 

櫻井君の一生懸命な気持ちが、語尾の「(涙)」から伝わってきます。
結果が気になりながらも、私は眠ってしまいました。

 


次の日、櫻井君からメールが入っていました。
話し合いが長引きに長引いたのでしょう、受信日時は深夜二時半でした。

 

あの、嵐の櫻井君が事務所を辞めてしまう。

 

にわかですが嵐を応援していた身にとってこの事実は大変つらいものです。
ですが、この決断は櫻井君自身の意志。それならば櫻井君の気持ちを受け入れ、新たな道へ進む様を温かく見守るのも、ファンの務めではないのだろうか……。
 私は深呼吸し、メールを開きました。

 

「白状する…俺…サクラ[続きを見る]」

 

そんなもん一通目から知っとったわ


もちろん一通目から彼が櫻井君ではないと事実は存じておりました。 

なぜ櫻井君が私のアドレスを知っていて、あえて私にメールを送ってきたのか。

なぜ個人メールに謎のSNSのログインアドレスが貼りつけて送ってくるのか。

その他軽薄な文章。等。おかしいところだらけでしたからね。

 

いわゆるただの迷惑メール。いつもならメール消去で終わり……の話なのですが、彼らが犯してしまったミスが、とても味わい深かった。


彼らが犯してしまったミスというのは、主役を櫻井君にしてしまったこと。

 

最後のメールも、きっと送信側からすると名前の途中まで公開し、続きを読ませたい、怪しいアドレスをクリックさせたい一心の引き技だったのだと思います。
だが、彼らは騙る人間にサクライ君を選んでしまった。
そのせいで最後の最後、彼らは自ら正体を「白状する…俺…サクラ」と明かすはめになってしまった。

これがニノ君や大野君、松潤や相葉ちゃんならこうならなかったのに。

櫻井君を、そう、サクライ君を選んでしまったばっかりに…。

彼ら自身も予測していなかったのではないかと思うのですが、偶然の巡り合わせというのは実に奥深く、そして興味深いと改めて感じさせられた事件でした。

 

最後になりました。

実在の人物、団体などには、全く関係御座いません。

 

 

【追記

まさか8年の間にこんなにサクライ君をとりまく環境が変化するとは思っていませんでした。櫻井君だけでなく彼ら全員の未来がナイスな心意気で満ちたものとなるよう、心より祈っています。桜咲ケ。